★シミュレーションの受託

 研究開発や調査解析を進めるためには、シミュレーション技術は無くてはな
らないものです。
 鉄道総研が受託研究・試験としてお受けしているシミュレーションには、
○既に確立された手法(プロセスの確立、データ蓄積等)があり、データ等を
 置き換えることによって結果を導くシミュレーション
○『過去の文献調査等、既存技術の調査 ⇒ 仮説 ⇒ 試験 ⇒ データ解
 析 ⇒ 推察 ⇒ 仮説 ⇒ (繰り返し) ⇒ 結論』
 というように、ある程度の予測に基づいて実施するシミュレーション
などがあります。
 この進め方のどの段階においてもシミュレーション技術は重要であり、その
利用の有無によっては受託研究・試験が難しくも易しくもなることがあります。

 本号では、
 ・シミュレーション技術を用いた試験
 ・解析のためのシミュレーションソフト
 ・皆様にご提供できるシミュレーションソフト
をご紹介します。

1.シミュレーション技術を用いた試験
  走行試験や構造物等の耐久試験のように、いざ実物で試験を行う場合に
大規模となってしまうものや破壊を伴う可能性がある試験などは、実際の試
験を行う前に、実物に近い形での模擬試験を行う必要があります。鉄道総研
では所有する各種大型試験装置と長年の経験により得られた知見を反映し
たシミュレーションプログラムを活用することにより、より実物に近い形での試
験が可能となっています。

 <代表例>
  ・高速車両試験台を用いた走行安定性試験
  ・大型振動台を用いた地震時車両走行に関するシミュレーション
  ・大型風洞試験装置を用いた車両の横風による影響、パンタグラフ揚力
などのシミュレーション

  ・各種載荷試験装置を用いた破壊特性に関するシミュレーション
  ・HILSによる仮想走行試験システムを用いた車両特性確認
      [ HILS:Hardware In the Loop Simulation ]

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 ○鉄道総研の実験設備


2.解析のためのシミュレーションソフト
  前述した試験装置による試験とシミュレーション技術を組み合わせるこ
とで実際の試験を模擬するという方法から、さらに試験を行うことなくシミュ
レーションソフトによる解析だけで結論を得る場合もあります。
  これは、長年の経験により得られた知見と膨大な実験データをもとに解
析プログラムを作成することで、その解析プログラムの解析精度が非常に
上がっているためです。現象の解析のみならず設計プログラムとして活か
されているものもあります。
  鉄道総研では、このようなシミュレーションソフトを使用した解析や設計
に関する受託をお受けしておりますので、○○○の解析、○○○評価委託
という形で皆様にもご利用いただけます。

 <代表例>
  ・車両運動シミュレーション
   車両の振動乗り心地解析
   高速車両のすれ違い解析
   急曲線部での乗り上がり脱線シミュレーション
   地震時の車両挙動解析
   編成車両のシミュレーション
  ・斜面評価プログラム
  ・DIASTER(車両と構造物との動的相互作用解析プログラム)
  ・旅客流動シミュレーション
  ・架線・パンタグラフ運動シミュレーション
  ・構造物の各種健全度診断プログラム
  ・構造物の各種設計プログラム

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3.皆様にご提供できるシミュレーションソフト
  以上のように、自分達にとって便利なシミュレーションプログラムを作
成してきたのですが、その中で、設計プログラムや測定結果をその場で
すぐに解析するためのソフトウェアなど、広くご活用頂けるプログラムを
ソフトウェアとして販売しているものもあります。
  以下に代表例を列記しますが、詳しくは会員HPをご覧ください。

 <代表例>
 ・騒音振動解析システム(NAVAS)
 ・構造物の各種設計プログラム
 ・衝撃振動試験用試験器(IMPACT3)などの各種健全度診断システム
 ・斜面評価プログラム
 ・架線・パンタグラフ運動シミュレーション

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★参考資料
鉄道事業者等に利用されている鉄道総研の成果(電気)